ハサンの夢

ハサンは色のない夢を見る
氷のように冷たい太陽が
じりじりと肌を焼き
焼けただれた肌からは
小人を生む蓮が咲く
異国のダンスを軽快に踊る小人
太陽が疲れを知るまで

ハサンは激しい夢を見る
張りぼての月を周回し
地上に衝突する
マントルまですり抜け
マグマの塊にダイブする
それは小人のダンスのせい
異国のダンスの成せる業

夢の中でハサンは知覚する
とても複雑な世界に自分は住んでいるのだと
それは彼女の話す言葉が自分の言葉と違うから
夢はただ、それだけを彼に伝える

ハサンはもう夢は見ないと固く誓う
それでも、夜は網戸の隙間から這い込んでくるから
ハサンは眠らずにはいられない

太陽が支配した世界を最期に
ハサンは群をなす夢に溺れる
そして、静かに闇へ溶け込んでいく

また会おうハサン
君が見た夢は嘘ではない